福井銀行インタビュー記事
2020/11/27
▲インタビューをする実行委員長とインタビューを受ける福井銀行の岩堀さん
実施日 2020年11月10日
SDGsって慈善活動ではなくて、社会の課題解決するために、考えて、知恵を出して解決策を提供していくってことなんですよね。
―現在、岩堀さんが個人や所属しているグループで行われているSDGs活動について教えてください。
岩堀:まず、所属しているグループでは、福井銀行全体としてSDGsの取り組みを浸透させていく、会社としての取り組みは浸透させていくために、その方法、活動というのを企画したり、提供しています。
―例えばどういった企画を提供しているか教えていただけますか?
岩堀:そうですね。県が始めたSDGsパートナーシップの紹介をしたり、あと、福井銀行の金融商品として、私募債というものがあって、その中のSDGs私募債という、金融商品を創ったりして、それをお取引様、企業様に、お取引の提案をしたりもしています。
取引先も多いので、自分たちも当然ですが、お取引いただいている企業にもSDGsっていうのはこういう考え方で、これから大事ですよということを発信していくことが私達の活動です。
―岩堀さんご自身がSDGsを意識して行っている事はありますか?
岩堀:そうですね…言うの恥ずかしいんですけど、自分からできる事として、例えばスーパーの牛乳を大概みんな奥からとりがちなところを、手前からちゃんと取るようにしています。
みんな奥からとると、手前の奴は、廃棄というか捨ててしまうので。
SDGsの考え方からすると、廃棄を出さないことは大事なことで…。もちろん、そういった気持ち(後ろから取る)もわかります。そうやってやってきたので。
自分のことを考えると、なるべく持たせるために奥から。その考えを否定するわけではないんですけれど、もっと広い視野で見た時に、「勿体ないのはどっちかな」と考える。
こういった小さな取り組みは大きなことかなって。
―身近にSDGsを意識して生活しているのですね。では、現在のSDGsに対する印象や課題について教えていただけますか?
岩堀:SDGsには、17のゴールがあって、169のターゲットがあって、全体を理解しようとすると、抵抗感のある人がいるんですけど、私なりに、企業として考えているのは、一言でいうと、「社会の課題解決をすることがSDGsの取り組みということ」印象としてはそう捉えています。課題とすると、やはり日本は浸透が遅れている。日本は、どこか他人事、自分たちは関係ないと思いがちなものが一つ。まあ、深堀していくと、企業活動に関係ないよねと思っている企業が多い。ボランティアでしょ。本業ではない取り組みだから、そんなものは忙しいからやりたくないって勘違いしている人が多いのが浸透していない原因だとおもいます。
―慈善活動掛けている時間はもったいないと思っている企業は多いかもしれませんね。
岩堀:そうなのですが、冒頭私が言いましたように、SDGsって慈善活動ではなくて、社会の課題解決するために、考えて、知恵を出して解決策を提供していくってことなんですよね。これって、企業や会社の本当の考え方なんです。
事業をするときに、自分さえよければいいって始めた人は多分一人もいないので、社会のために役立つことを事業としてやっている。なので本業そのものなんです。
其処の考え方を、変えてもらうような活動を今後していきたいですね。
―SGDsについてのアンケートをとってみたりしたいですね
岩堀:実は、日本の企業を対象にしたアンケートで、SGDsについて知っていると回答した人は結構います。しかし、何をどう取り組めばいいかわからない人は八割強います。知っているけどうち、どうやったらいいの、なにしたらいいのといったところを埋めていくのが、我々金融機関の仕事ですね。沢山の取引先があるので、SDGsってこういうことやっていくんですよっていうのを一人でも多くに企業、多くの方に伝えていくことが金融業界の使命かなって。
―企業ごとにあったSDGsの取り組みをあらゆる企業に行って頂きたいですね。
岩堀:おっしゃる通りで、みんなが同じことをしてくれというわけではなくて、自社ができる事を考える。自分たちならこれができるってのを考えることがSGDsへの第一歩だと思います。
―SDGsを自分ごと化することが活動するきっかけに繋がるというのは、企業だけでなく、市民に置き換えても言えることですね
岩堀:その通りだと思います。企業だけでなく、色んな学生さん、社会全体でやっていく事が大事なので、広くSDGsのこと、その活動について周知してもらうためのアワードはとてもいい活動だと思います。県のパートナーシップやこのアワードをきっかけに色んな立場の人々が福井の課題、社会の課題に向き合えるような福井にしたいですね。